群青の空を越えてのあらすじ
「あの子は君の目の前にあるあの大きな楠の木になったの」
幼い頃、子猫の亡骸を埋めながらそう教えてくれた隣のお姉さんは、
三毛猫のような柄をした戦車に轢かれ今はその隣に眠っている。
「アンダルシアの雨は気まぐれで時折平野に空き缶が降る」
奇妙なシュプレヒコールと共に、いつも中身の入った空き缶を投じた向かいのお兄さんは、
催涙弾の豪雨にうたれ街角で二度と動かなくなった。
明日は俺も歌うだろう。遮るもの一つ無い群青の空の彼方で。
「シュレーディンガーの猫は百年経っても決して死なない」
蓋を開けるまで、勝敗は判らない。
「俺たちは決して死なない。魂は永遠(とわ)に引き継がれるから」
叫んだ男は昨日死んだ。俺は彼の友ではないだろう。なぜなら俺は彼の魂が判らない。
引き継がれない魂を抱えて彼は死んだ。
「わたしたちの愛は永遠なの。変わらぬ愛をわたしは誓うから」
彼女が腕にぶら下がる男の背は昨日は低かった。変わらぬ愛は背を伸ばす。
永遠の愛は連れ添う相手を選ばない。
ならば俺も呟こう。力無き声をかき消されぬように。
「俺たちは絶対に絶対に絶対に負けない」
言葉の時代が終わって、戦争が始まる。
群青の空を越えてに内容
群青の空を越えての口コミ
OPも名曲ですがED曲も素晴らしいですよ!
2chのベストエロゲ2005上位にランクインしてるので、そこから興味を持たれた方も多いと思いますが、
先ずは体験版をプレイしてから購入か否かを決めた方が後悔しないと思います。niconicoやYouTube等でOPの動画を見て、そこからエースコンバットを連想した方には、
特に体験版の事前プレイを強く勧めておきます。
これは「主人公がグリペンで大活躍!」とか、そういうのではありませんので…。
どちらかと言うと、仮想戦記の体を成したジュブナイル群像劇がメインです。
プレイヤーの視点が登場人物の間でコロコロ変わりますので、感情移入しづらいかも知れませんが、
物語への没入度は逆に結構高いです。
腐女子が歓喜してしまう!
これは戦争を死に逝く学生兵達の記録。硬派なシナリオです。
英雄なんていません。
誰もが終盤には、頬はこけ、肌はカサカサ、目は窪み、ただ瞳だけがギラギラとなり、
「仲間の為に、戦って死ねぇ!!!」と、なるくらい戦争を直球で描いた作品です。とはいえ、暗い話という訳ではありません。
みんな生きる為に必死なんです。仲間を生かす為に必死なんです。
他の誰かを生かす為に、仲間に死んでくれと、そして自分も逝くからと、
必死で戦い抜いています。そんな、シナリオの為、全員とても頑固です。そして熱い!!!
主人公もヒロインも友達たちも全力でぶつかり合い、妥協がないです。
この物語は暗い決して暗い話ではありません!
熱い、若者たちの熱い物語です!!序盤は、やや古臭い立絵や魅力的に見えないキャラクターで敬遠するかもしれませんが、途中からどんどん面白くなっていくので、ぜひともお勧めしたいです。
経済論や国家論などちょっと面倒な会話が出てきますが、その辺はある程度スキップしても問題ないかなと思います。時間の無い人なんかは、特に。
5つのルートをクリア後、ニューゲームで「GRAND ROUTE」が出てきますので忘れずに。
往年の名作
light『群青の空を越えて』のレビューです。(1)声=100/100点
ヒロインのCVは▽榊原ゆいさん、▽安玖深音さん、▽安倍有紀さん、▽上坂莉緒さん、▽草柳順子さんです。
レジェンド声優さんのオンパレードで、こんな時代があったんだなと懐かしくなります。(2)絵=90/100点
戦闘機(JAS-39)のムービーは気合が入っていて正直すごいです。僕はミリオタなので素直に感動しました。もちろん立ち絵とCGは古さを感じますが、同時代の美少女ゲームの標準からみると普通だと思います。その分、余計に戦闘機の描写に驚くわけですが。